Dentalism 26号
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 国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上の高齢者になる2025年。その「超高齢社会」を迎え撃つ多職種連携の「地域包括ケアシステム」が動き始めています。そして、40兆円を超える国民医療費に歯止めをかけ「健康長寿」の日本を創る切り札として「経口摂取」、口から食べる意義が大きく注目されています。 今年1月24日、25日に開催された「全国老人福祉施設協議会」長崎会議。第1分科会『科学的介護の実践』の分散会で、宮城・石巻の特養ホーム一心苑の管理栄養士佐藤真由美さんが症例を発表しました。佐藤さんは「重度嚥下障害者への経口摂取継続に向けた取り組み〜口から食べたい気持ちに寄り添って〜」と題して、嚥下に重度の障害をもつ高齢入所者に対して多職種が連携して行った取り組みを報告しました。 要介護度5、度重なるてんかん発作とアルコール依存症のSさん(71)が一心苑に長期入所しました。入所後次第に嚥下障害が強く現れて食事摂取量も減少、家族はSさんの経口摂取を望んでいましたが、胃瘻との併用もやむなしと考え胃瘻造設可能な病院を受診。そこで石巻市の雄勝歯科診療所の河瀬聡一朗先生を紹介されました。 内視鏡で摂食嚥下評価の検査をした河瀬先生は「問題は多いが、PTやSTなど多職種が連携して対応することで経口摂取は継続できる」と診断。河瀬先生と佐藤さんたち一心苑のチームは、直ちに口腔ケアや摂食嚥下リハビリテーションに取り組みました。1年後Sさんは一度も誤嚥性肺炎に罹患せずしっかり噛んで食べられるようになり、家族もとても喜んでくれました。 佐藤さんの熱のこもった発表は高い評価を受け、全国の多くの取り組みの中で「奨励賞」を受賞。東北ブロック大会での部門別第1位に続いてすばらしい評価を受けました。 佐藤さんは「歯科の力、多職種連携のすばらしさを感じました。口から食べることが人間らしい生活と生きる喜びの原点です。これからもたくさんの食べること、生きる喜びを支援していきたい」と情熱をこめて語ってくれました。「生きることは食べること」貫いた支援 文・菊池恩恵[デンタリズム]http://www.dentalism.jp発行人/寺西秀樹編集人/丹羽麻理発行所/株式会社 金沢倶楽部〒100-0006東京都千代田区有楽町2-10-1  東京交通会館6階 LEAGUE有楽町TEL 03-6268-0718FAX 03-6268-0717■編集後記佐藤さんは石巻の「男の介護教室」や「食べる輪」でも大活躍している。長崎会議の会場で、河瀬先生と。菊池恩恵(きくち・めぐみ)1953年岩手県出身。歯科医院の経営を支援する株式会社コムネット代表。http://comnt.co.jp/歯科業界のコミュニケーションマガジン『Dentalism(デンタリズム)』は、第25号も、多くの皆様から反響をいただきました。その中の一部をご紹介いたします。「最新号の『デンタリズムトピックス』に掲載されておりました『8020ヨーグルト』や『8020のむヨーグルト』が気になりました。一度、食べてみたいと思っているのですが、北九州で販売されているお店はあるのでしょうか。また、他に購入する方法はあるのでしょうか」 福岡県 A歯科様お近くのスーパーで販売されていないようであれば、楽天通販か『四国乳業』のホームページからなどインターネットをご利用いただくようお願いいたします。「『デンタリズム』最新号を読みたいので送っていただけますか? 定期購読するにはどうすればいいですか?」 福島県 F歯科様 東京都 T歯科様 福岡県 K歯科様『デンタリズム』は、過去に一度でもお届けがあった場合は、配送休止のご要望がない限りは毎号お送りしております。大型の商品カタログや、ダイレクトメールなどと一緒にお送りする場合がございますので、お見逃しのないよう送付物をお確かめください。また、バックナンバーはホームページ上のデジタルブックでも閲覧可能です。「北折一さんの記事が話題になっており、読みたいと思いご連絡しました。講演にも参加したことがありますが、とてもテンポよく楽しかったです。歯科医師以外の方のインタNo. 26 SPRING 2017 Dentalism 26 SPRING 2017 32ビューもとても興味深いです。これからも楽しみにしています」 愛知県 歯科衛生士I様 兵庫県 Y歯科様同様のご連絡を何件かいただきました。今後も歯科業界にとって有益な情報を広くお届けしていきたいと思います。「Ciメディカルが行っているCi電たるの広告を見たのですが、電力の自由化に伴う歯科医院の導入事例などがあれば教えて欲しいのですが」 大阪府 M歯科様『Ci電たる』では、歯科医院や歯科技工所での導入実績が増えてきているようです。『デンタリズム』26号でも、実績の一部をご紹介しておりますのでぜひご覧ください。なお『デンタリズム』では、取材依頼や告知協力のご相談につきましても随時受け付けております。お電話またはホームページの問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。そのほか、今号も多くの皆様よりお電話やメールなどで、お問合せやご要望をいただきました。本当にありがとうございました。

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