Dentalism 26号
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いわけです。単純に「もっとお肉を食べて」と言うだけでもいい。卵でも納豆でも、魚でもいい、患者さんの状態や状況に合わせた指導やサポートを行うことで、歯科でもっと健康増進が可能なのです。伝多朗 食べているものに無頓着だと、せっかく噛める歯を持っていても健康が損なわれてしまうわけですね。森永 特別なことではなく、普段の生活の中のちょっとしたことの中にも、できることはいっぱいあるんです。それを広く知っていただきたいですね。伝多朗 患者さんに理解していただき、受け入れていただくのも簡単ではなかったのでは?森永 やはり患者さん自身が腑に落ちることが大切です。私とスタッフが患者さんの生活背景を把握し共有することはもちろんですが、口腔内の診察や問診を通して不調に気づき、信頼関係を構築していくことが何より大切だと思っています。 噛めることはゴールではなくスタートです。歯科はまさに「生活の医療」なのです。国民の健康寿命の延伸にむけて、目の前の患者さんの人生に深くかかわっていけるすばらしい仕事だと感じています。23 Dentalism 26 SPRING 2017森永宏喜(もりなが・ひろき)1963年千葉県出身。東北大学卒業後、東京医科歯科大学第一口腔外科に入局。その後、千葉市・山王病院歯科を経て1992年、鋸南町で3代続く実家の歯科医院を継承。分子整合栄養(オーソモレキュラー)療法や抗加齢(アンチエイジング)医学を踏まえた歯科医療を実践している。米国抗加齢医学会 認定医(歯科医師としては日本初)日本抗加齢医学会 抗加齢医学専門医日本アンチエイジング歯科学会理事・認定医JCIT 高濃度ビタミンC点滴療法認定医ACT Japanキレーション治療認定医オーソモレキュラー・デンタル代表著書に「全ての病気は口の中から!」(さくら舎)など。べ物だけで追いつかない場合も多く、良質なサプリメントで補うことも少なくありません。伝多朗 これが都会の真ん中ではなく、千葉県南房総・鋸南町の歯科医院で行われているという点に注目すべきですね。森永 むしろ必然です。今、日本では超高齢化が進んでいますが、当院の地域は全国平均より20年高齢化が進んでいます。高齢者は低栄養に陥りがちです。でも歯科は元気な高齢者が通ってくる場所。口腔を入口として元気な人を減らさないことに貢献していくことで、歯科は健康のゲートキーパーになると思います。伝多朗 病気のゲートキーパーにもなれますね。オーソモレキュラーと聞くと何だか難しい感じがしますが、歯科にできることは多そうですね。森永 実はそうなんですよ。一般的に体重が50㎏の人が一日に最低限必要なたんぱく質は50gと言われており、それを肉だけで摂取しようとすると250gほど食べなくてはいけないのですが、未だに年寄りはあっさりしたものを食べていればいいと考えている人も多い。でも、それでは元気でい続けられな料理は「どん底のミックスピザ」をはじめリーズナブルで幅広いラインナップ。この日は「ナドニエサラダ」「鮮魚のカルパッチョ」「ラムチョップグリル」にあわせて伝多朗さんセレクトのコスパ抜群ブルガリアワイン「エニーラ」を合わせて。森永先生は、歯科と全身の健康を結びつける研究や臨床と同時に、 東日本大震災の被災地を支援する「三陸被災地歯科訪問団」 の幹事長を務めるなど、社会的活動にも積極的に取り組んでいる視野も活動もアグレッシブなデンティストなのです。

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