Dentalism 24号
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28顎の左右第一小臼歯間の治療時間は、剥離法では最長30分であるのに対して本法(図3〜図6)では2分である。 波長445nmは810nmに比べてはるかによくメラニンとヘモグロビンに吸収される(図7)。そのため、パワー密度を大幅に低下させても同じ効果が得られる可能性がある。■症例の概要 26歳の中国系女性で、2007年にメラニン色素沈着のため受診。唇側歯肉の先天性メラニン色素沈着と診断された。810nm、30W、シロナ社)発振波長445nmを1W、320μmファイバーによるCW照射にて用いた。■手技 色素除去の術式は波長810nmによるもの(前述)と同じである。局所麻酔下にて、色素沈着領域から2mmの距離で、320μm先端20kHz、16μ秒にて上顎歯列弓の色素除去を行った。術後8年目に軽度の色素沈着が再発したが、患者は見た目の審美性に満足していた(図3〜図6)。今回は下顎前部のメラニン色素除去を希望した(図8)。■目的 445nmダイオードレーザーによる希望部位の色素除去について検討した。同じ術式を用いることとし、患者の同意を得た。■材料および方法 SIROLaser Blue(デンツプライ・ 筆者は波長810nm(elexxion Claros 810nmダイオードレーザー、エレクシオン社、ドイツ・ジンゲン)を30W、20kHz、16μ秒のパワーパラメーターで用いて平均パワー10Wを得ている。局所麻酔下で600μm先端未加工ファイバーを用いる。ファイバーは色素が沈着した粘膜から2〜5mm離す。照射直後から凝固作用が認められる。 組織深部の熱損傷を避けるため、ファイバーを絶えず動かす必要がある。治療中に冷却水を灌流してもよい。本法では色素が沈着した粘膜の表面が剥離するのではなく、ヘモグロビンとメラニンがレーザーエネルギーを吸収する(図2)。片未加工ファイバーを常時移動させながらエネルギーを照射する。 色素が沈着した粘膜の表面が剥離することなく、直ちにピンク色に変色するのが観察された。下顎左右犬歯間の領域で手技を完了するまでの所要時間は約40秒であった。図4図3図5図6図7図3~図6:810nm、30W、20kHz、16μ秒による上顎歯列弓の色素除去の術前(図3)、凝固直後(図4)、術後3週目(図5)、術後8年目(図6)生物学的材料の吸収スペクトル(資料提供:J. Meister氏)蛋白質エキシマHe-NeダイオードHe-Neダイオード波長/μmμa/cm-1ハイドロキシアパタイトハイドロキシアパタイトオキシオキシヘモグロビンヘモグロビンメラニン(皮膚)散乱ヘモグロビンヘモグロビンエルビウム水

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