Dentalism 23号
17/36

15スポーツデンティスト協議会が設立。口腔環境改善でスポーツ競技者を支援。 むし歯や歯周病、咬み合わせの悪さなどが競技のパフォーマンスに影響を及ぼすなど、スポーツにおいて、歯の状態は大切だ。プロスポーツ選手やオリンピック選手などにおいては、少しの咬み合わせの違いや痛みが、勝つか負けるかを左右してしまうこともある。スポーツ歯科の重要性が高まる中、昨年4月に日本体育協会公認スポーツデンティストの資格が認定され、11月には64名の会員によりスポーツデンティスト協議会が発足した。 スポーツデンティスト協議会によると、スポーツデンティストは、歯科医師の立場からスポーツにかかわる国民の健康管理、スポーツ障害、スポーツ外傷の診断から予防、治療、研究に取り組むことが役割とされている。具体的には、スポーツ選手のデンタルチェックからむし歯や歯周病などの一般的な歯科疾患、スポーツ外傷事故による歯の破折、脱落や顎骨骨折に関する相談や治療。さらには、スポーツ外傷防止のためにマウスガードの作製も行っている。 スポーツデンティストになるには、歯科医師免許を取得してから4年が経過し、かつ各都道府県歯科医師会または日本体育協会加盟競技団体からの推薦が条件。その上で講習会を受ける必要がある。平成28年度の募集要項は未定。アスリートの支援や育成も大切だが、スポーツと歯科を通しての幅広い活動で地域社会への貢献に期待したい。会長に就任した太田謙司氏(大阪歯科医師会会長)が挨拶。※発足時より1名追加。なお、資格保有者と会員の数は異なる。■日本体育協会公認スポーツデンティスト協議会 都道府県別会員数会員数2111111114551都道府県北海道青森県岩手県秋田県宮城県山形県茨城県栃木県群馬県千葉県埼玉県神奈川県山梨県会員数6213211212321都道府県東京都長野県静岡県愛知県岐阜県福井県滋賀県和歌山県奈良県京都府大阪府兵庫県岡山県会員数11111111211165都道府県広島県島根県山口県徳島県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県大分県鹿児島県沖縄県合計 天候が歯や口の健康に影響している可能性がある。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 予防歯科学分野の森田学教授、竹内倫子助教らの研究グループが、慢性歯周炎が急性化するのは気象変化後1〜3日であることを発表した。 同研究グループは、岡山大学病院予防歯科を受診している「安定期にある慢性歯周炎患者」延べ2万人を調査。慢性歯周炎患者における急性期の発生と気象状態との関連を分析した。慢性歯周炎の急性期症状を発症した症例(発症率1・87%)のうち、発症要因が歯科関連とは考えにくいケースに注目。「気圧低下の毎時変化が大きい」、「気温上昇の毎時変化が大きい」といった気象変化があった日の1〜3日後に急性期症状を発生しやすいことを突き止めた。 慢性歯周炎は歯周病原因菌によっておこる炎症で、何らかの原因で急性化すると歯の周囲の組織破壊が急速に進む。気象変化が原因となるメカニズムは不明だが、気圧や気温の変化がホルモン分泌や循環器系に影響し、慢性歯周炎の急性期の発生に関与したと考えられるとのことだ。 40歳以上の日本人における歯周病罹患率は8割を超えているとも言われ、歯の喪失原因の約4割を占めている。慢性歯周炎の急性期の発生を予測することは、歯の保存のためにも重要だ。研究が進めば、天気予報のように急性期の発生予報が実現するかもしれない。また、同じように気象との関連があるとされている、心筋梗塞、喘息、うつ病、リウマチなど様々な疾患において、有益な情報となるだろう。気象変化が慢性歯周炎の急性化に影響。急性期の発生予報が可能となるか。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 予防歯科学分野森田 学 教授

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 17

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です