Dentalism 22号
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27図3図4図5図6図7図8口腔の審美性確保の出発点は上顎切縁ラインの評価Photoshopに適切な患者データを入力すれば、効果的で安価なデジタルスマイルデザインが可能になる。まず独自のトゥースグリッドを作成するために、Photoshopで魅力的な笑顔の画像を開き、透明レイヤーを新規作成する歯を選択するには「多角形選択ツール」が有効この患者は安静時の歯の露出量が1mmしかなく(左)、歯肉の露出量が-3mmで切縁・下唇間の距離が4mmであり(右)、4.2.2の法則によるとスマイルの美的要素が欠けている審美性確保には中切歯、側切歯、犬歯の歯肉の対称性が不可欠。歯肉ラインが比較的水平で、中切歯と側切歯が正中線の左右で対称のとき、最高の審美性が得られる歯肉のスキャロップから乳頭頂部までの理想的な距離は4~5mmれるか、矯正治療が必要か これらのランドマークに基づくスマイルの評価は、4・2・2の法則、すなわち安静時の上顎中切歯の露出量、歯肉組織の露出量、切縁ラインから下唇までの近さを示す法則を使うと容易になる(図4)。大きく明るい笑顔が美しく見えるには、安静時の上顎中切歯の露出量は4㎜、歯肉の露出量は2㎜以下、切縁ラインは下唇にほぼ接するくらいの近さで、2㎜以上離さない。歯冠-歯肉の審美性 歯肉マージンの位置と歯肉のスは、切縁ラインと同様のアーチ形になる。歯の形を決める歯肉のスキャロップは4~5㎜になる(図6)。 正常な歯肉の形態に関係するのが、正中線の位置である。審美的なスマイルデザインにおいて、正中線の移動を検討する際にはいくつかの法則が当てはまる。・正中線は美しい歯および歯間関係の確立を目的として移動すべきであり、最も重要なのは2本の中切歯である・正中線を修復によって移動するのは隣接歯根まで。正中線が顔の中心から4㎜以内にあれば美しく見える・正中線は安静位で垂直でなければならないPhotoshopによるデジタルスマイルの作成 デジタルスマイルデザインには歯科医向けの有料サービスもあるが、「Photoshop CS5」(アドビシステムズ)を用いてスマイルデザインを行い、患者に示すこともできる。この場合、まずトゥースグリッドを作成する。トゥースグリッドとは、事前に設計されたさまざまな縦横比の歯のテンプレートで、患者ごとの特徴に基づくスマイルデザインに組み込むことができる。審美領域の歯のプロポーションが異なるトゥースグリッドをいくつでも作成でき、保存しておけば、それを用いて目的に合った新たな歯の輪郭の作成もできる。作成手順は以下の通り。・まず、トゥースグリッドを作成する叩き台として、魅力的な笑顔の口腔内画像を用いる(例:縦横比75%)。キャロップ形態については、特によく文献で検討されている。歯肉の高さを計測したとき、中切歯と犬歯に比べて側切歯が低いと美しいと見なされる(図5)。しかし、これは側切歯の歯肉ラインが中切歯より切縁側にあるという誤った印象を与えることがある。むしろ、大部分の美しい歯の位置関係では、4本の切歯の歯肉ラインがほぼ一直線になり(図5)、側切歯はやや切縁側に位置しているであろう。歯肉ラインは、中切歯と側切歯の水平線に対して比較的平行で、正中線の左右で対称になる。歯肉のカントゥア(形態、すなわちスキャロップ)Photoshopでその画像を開き、歯列上に透明なレイヤーを新規作成する(図7)。この透明レイヤーに輪郭を描画しても、その下の画像には影響がない・レイヤーに適切な名前を付ける。トゥースグリッドのトレース以外の部分は透明にするので、塗りつぶしは「なし」を選択する・トゥースグリッドのトレースを開始する。ツールパレットから「多角形選択ツール」または「マグネット選択ツール」を選択する。われわれの見解では多角形がよい。次に、画像を拡大し(図8)、選択ツールで各歯をトレースしていく・透明レイヤーをアクティブにした状態で歯の輪郭を描画する。メニューバーの「編集」をクリックして、ドロップダウンメニューから「境界線を描く」を選択。線の色は黒色、線の幅は2ピクセルを選択するとよい(図9)。図9「編集」「境界線を描く」をクリックし、幅2ピクセル、黒色の線を選択する。このとき、透明レイヤーがアクティブレイヤーになっていること

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