Dentalism No.18
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23図1a-d 初診時正面観(a、b)上顎左側中切歯には不十分な修復物、両側中切歯には変色が認められる。(c、d)左側中切歯のテンポラリーレストレーション前後の正面像。コンポジットレジン・シェル装着後のより適切な審美性評価のために、より明るいシェードのテンポラリークラウンが製作された。右側中切歯の歯質は黒く変色している。歯科用デジタル技術と新しい治療コンセプトによる治療計画を立てた。その新しいコンセプトとは、最終修復物の審美性を予測し、生き生きとした質感を持たせるために、前準備としてコンポジットレジンのテンポラリーベニア(コンポジットレジン・シェル)を使用するというものである。■材料最終補綴物用としてIPSエンプレスCADマルチブロック(リューサイト強化型ガラス セラミックブロック;Ivoclar Vivadent)A2シェードを選択した。治療計画および臨床手技中に印象や診断模型は使用しなかった。審美治療計画は全て画像(写真を含む)、既製のHajtoモデル、デンタル・デジタル・テクノロジー(CEREC AC/ブルーカム、CERECソフトウエア4・0;Sirona)によって作成された。■ASTについてDigital Smile Designのプロトコールを用いて患者の審美ニーズを確認するとともに、患者はコンピューター上の自然なスマイルライブラリーから、自分に最も適した歯の形状を選択した。また、Digital Smile Designのデータベースから理想的な歯の形状とサイズを決めた後、事前に測定した患者の歯の寸法に合わせてHajtoモデル、すなわちさまざまな歯の形状、サイズ、表面性状のサンプルを含む男性と女性の理想的で自然な前歯のレプリカが選択された。次に、患者に最も適合したHajtoモデルの前歯の唇側面に合わせてシリコーンインデックス(バーチャル;Ivoclar Vivadent)が制作された(図2a・b)。■コンポジットレジン・シェルモデルの歯の形状を複製したきわめて薄いコンポジットレジン・シェルを作るために、シリコーンインデックスに慎重に光重合型のフロアブル・コンポジットレジン(テトリック・エボフロー;Ivo clar Vivadent)を注入した。完全に重合したら、コンポジットレジン・シェルを患者の歯面に慎重に置き、最適な適合が得られるように位置の調整を行った(図3a)。シェルの最適な解剖学的位置が得られたら、シェルを研磨して酸エッチングはせずにフロアブル・図2a 前歯の表面性状を示すHajtoモデルの画像。図2b 偏光下のコンポジットレジン・シェルの画像。偏光下で写真撮影するとコンポジットレジン・シェルのオパール効果が認められる。CAD/CAM歯科臨床における審美性の改善―アナトミックシェル・テクニック図1a図2b図2a図1b図1c図1dンクオートミックス;Ivoclar Vivadent)でファイバーポストを合着し、テンポラリーレストレーションを装着した。なお、上顎右側中切歯にはアブフラクションが見られた。この時点で、ポーセレンベニアを用いて患者の審美目標を達成することが決定された。そこで、迅速に審美的な改善を図るために、

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