Dentalism No.18
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17歯を削らずに治療ができるむし歯治療法「KESSLERS」とは!?4月4日、京都で開催された「The 2nd ASIAN CLINICAL CONGRESS」にて、『黒木歯科医院』の黒木克哉院長(インディアナ大学歯学部歯周病学インプラント科客員講師)が、歯を削らない新たなむし歯治療法「KESSLERS」の有効性について発表した。現在、むし歯の診断は目視かレントゲンで行うことが一般的である。しかし、この方法では初期むし歯は発見できず、断定できない場合は経過観察という措置がとられているのがほとんど。そのため、初期のむし歯が放置され、目視できる程度まで進行するまでは治療することができず、むし歯を切削器具で治療することが常識となっている。くなってしまいます。それはあまりにももったいないことです」と残念がる。そんな中、黒木院長は長年、歯を削らずにむし歯を治療する方法を模索し、今回の「KESS LERS」に至ったという。この治療法は、診断、治療、予防の3段階で成り立っている。まず、ミュータンス菌が作り出すPorphyrinという化学物質を測定する「むし歯スキャナー」とDIFOTIを利用したカメラを使用し、むし歯の進行度合を調べる。これにより、今まで発見できなかった隠れむし歯を見つけることが可能だという。やむを得ず歯を削る場合も、この原理を利用することで、むし歯の部分だけを除去出来るため、必要以上に削ることもなく、削り残すこともない。またオゾンガスを使ってミュータンス菌を殺菌するため、全く歯を削らなかったり、切削量を減らせる場合もあるとのことだ。さらに、オゾンガスによる除菌により、口腔内のみならず全身の健康も維持出来るそう。「KESSLE RS」が普及すれば、新たなむし歯の予防、治療法が確立されるかもしれない。補綴治療による咬合様式の変化で味覚異常を起こす可能性大。補綴治療により歯の機能を回復しようとする人は多い。しかし、不適合補綴により咬合に問題が起こると味覚障害を引き起こすと、日本歯科大学名誉教授の丸茂義二氏は指摘している。丸茂氏が歯科医300人を対象に行った実験によると、天然歯列に異なる咬合の装置を入れて、同一の料理や飲料を試食した場合、咬合の種類によって大きな違いが発生したという。この原因について丸茂氏は、咬合様式の時系列的な変化と不適合な補綴の関係をあげている。本来、人は年齢を重ねると、咬合様式が犬歯誘導からグループファンクション、片側性平衡咬合、両側性平衡咬合へと移行するのが自然な流れとのこと。そこで、その時点での咬合様式から逆行するような補綴治療を行うと、違和感につながるのだという。さらに、大臼歯でしっかりと噛めなくなることで味覚異常も発生する。舌の味蕾が表面ではなく、側面や奥部についているため、咀嚼によってヒダの深部まで食べ物の味を伝わらせなければ、本来の味を感じない。そのため、患者の咬合様式に合わせ、口腔内で食べ物と舌が近づくような補綴物の設計が必要となるのだ。しかし、丸茂氏によると現状では咬合様式を逆行させた補綴治療が行われていることが多いとのこと。味覚は歯列によって個人差があり、比較することは非常に難しいが、咬合によって味覚に異常が起きるという事実は見逃せない。正常者の加齢変化正常者の加齢変化点接触日本歯科大学丸まる茂も義よし二つぐ 名誉教授目視できない初期むし歯を発見することができる。黒木院長は、「ある程度進行したむし歯になってしまうと自然治癒することはありません。歯は削ってしまうと元に戻らないため、どんどん削っていくと将来的には抜歯する可能性が高■咬合形式の変化につれて変わるもの

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