Dentalism No.16
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14歯科先進国スウェーデンに学ぶワンタフトブラシの活用法。1日3回歯を磨いていても、しっかりと歯垢を除去できている人は少ない。10月に自由国民社から発売された『あなたの人生を変えるスウェーデン式歯みがき』の著者であり、歯科医師でもある梅田龍弘氏によると、歯と歯の間や裏側など歯ブラシが届きにくいところは、3分間みっちり磨いても歯垢除去率は50%程度だという。そこで梅田氏がすすめているのが、ワンタフトブラシを使用するスウェーデン式歯磨き法だ。ご存知の通り、ワンタフトブラシは先端が小さく、毛先を山切りにカットしてあるため、通常の歯ブラシが届かないような部分までケアが可能だ。どこを磨いているのか意識でき、嘔吐反射を起こしにくいというメリットもある。最近発売されている人気の電動歯ブラシでもワンタフトヘッドを採用している商品が多い。デンタルフロスや歯間ブラシとの併用も効果的で、矯正装置を付けた患者やインプラントの患者にも最適だ。道具が変われば効果も変わる。患者への動機付けにワンタフトブラシを活用してみてはどうだろう。歯科医院専用ワンタフトブラシ「ミクリン」(Ciメディカル)が特別付録。付録は緑色のみ。口腔 (舌、歯茎、口の粘膜)咽・喉頭(のど)唾液腺(腺がん)副鼻腔(鼻のまわりの空洞)虫歯は癌を抑制する可能性あり。免疫機能と癌の不思議な関係。「虫歯があると頭頸部癌のリスクが低下する」という研究論文が、アメリカ医師会雑誌「JAMA」に掲載された。論文を発表したのは、ニューヨーク州立大学バッファロー校口腔診断学講座のマイン・テザル研究助教授を中心とする研究グループ。口腔や咽喉の扁平上皮癌と診断された患者399名を症例群とし、221名のコントロール群と比較して、その口腔内の異常と癌の発症との関連性を検証。その結果、虫歯の本数も治療した歯の数も、症例群よりコントロール群の方が多いという結果となった。さらに虫歯の本数毎に全対象を3等分すると、虫歯の本数が多い群は少ない群と比較して、口腔内や咽喉の癌のリスクが68%以下に低下していたという。発癌抑制にはミュータンス菌など虫歯菌の免疫機能が関係していると思われる。虫歯をなくすためにミュータンス菌を除菌してばかりいると、かえって免疫系のバランスを崩し、癌のリスクを増加させる可能性があると考察している。では、虫歯があった方が良いのかというと、もちろんそうではなさそう。虫歯はミュータンス菌が歯垢を形成し歯に付着することによってできる。ということは、歯垢が形成されないように、口腔内を清潔に保つことが大切なのだろう。マイン・テザルの研究グループはこれまでに、「歯周炎により癌のリスクは高まる」という研究結果も発表している。虫歯と歯周炎は原因となる細菌が異なり、免疫反応の種別も違う。つまり、頭頸部の癌を予防するには、歯周病はしっかりと予防し、虫歯菌とはうまく付き合うことが重要なのかもしれない。■頭頸部がん(扁平上皮がん)の発生部位『あなたの人生を変えるスウェーデン式歯みがき』1,365円 著者/梅田龍弘発行/自由国民社

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