Dentalism No14
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15歯科 半数近くが外来患者「減った」。医業収入に占める自費の割合も減少。全国保険医団体連合会が発表した「会費の実態・意識基礎調査」によると、この2年間の外来患者数の変化については、医科・歯科とも「減った」が最も多く、特に歯科では患者数が減ったとの回答が5割に迫っている。患者数が増えない中、診療所数が増えていることがうかがえる結果が出た。また、経営に関する歯科独自調査で、過去2年間で自費割合の増減については、前回調査と比較すると「減った」が18・8ポイント増加、「増えた」は10・7ポイント減っており、歯科の医業収入に占める自費の割合は減少している。今後の医業経営については、「なるべく保険でやる」が最多で、「自費をすすめる」は減少傾向に。高すぎる医療費自己負担の影響、好転しない経済と雇用状況など、患者のおかれる厳しい状況が現れている。さらに、医療にかかわる消費税についても聞いており、診療報酬で補てんされていると思うかの問いに対し、「補てんされていない」が、医科・歯科とも抜きん出ており、多くの開業医が消費税による負担を感じている。社会保障全体にわたる「改革」が進められようとしていることをふまえ、注視したい調査結果となった。〔歯科独自項目・過去2年間の自費の割合の変化〕増えたほぼ変わらない※08年以前は「増えていない」減った分からない※08年以前は「不明」■ 08年■ 12年無回答5040302010021.310.636.245.64.03.540.626.87.34.1〔歯科・自費を含めた今後の医業経営〕なるべく保険でやる自費診療をすすめるわからないその他■ 08年■ 12年無回答5040302010039.847.223.520.05.93.532.718.45.43.7〔この2年間の外来患者数の変化〕60増えた減ったほぼ変わらない■ 医科調査■ 歯科調査無回答5040302010018.114.849.433.91.944.336.01.6※調査対象は、医科・歯科開業医会員(病院・勤務医会員除く)の各10分の1とし、各保険医協会・医会ごとの無作為抽出方式とした。対象者 /医科 5,043 名 歯科 3,543 名 合計 8,586 名妊婦の歯周病が胎児の成長に影響。新生児の体重が軽くなる傾向に。妊婦の歯周病と早産・低体重児出産との関連が指摘されている。一方、その関連を否定する研究もある。近年のシステマティックレビューでは、歯周治療によって早産や低体重児出産を予防することはできないと報告している。一定の結論が得られない理由としては、歯周病の評価方法や対象集団の多様性などが指摘されている。今回の岡山大大学院医歯薬学総合研究科の森田学教授と竹内倫子助教らの研究では、妊娠中に歯周病の治療を受け、その後出産した女性203人(平均年齢31・8歳)を対象とした。歯周病治療でプロービング時の出血(BOP)が減少した群(改善群183人、BOP<20%)と、改善の見られなかった群(非改善群20名、BOP≧20%)との間で、胎児および新生児の発育に関する指標を比較した。その結果、新生児の平均体重では、改善群が2997・3gであったのに対し、治療効果が薄かった非改善群は2776・5gであった。妊娠から38週目に行った超音波検査から推定された胎児の大腿骨の長さの平均についてみると、改善群が69・7㎜で、非改善群は68・6㎜となり、非改善群の子どもは成長が若干遅れていた。一方、妊娠から出産までの平均週はいずれも39・4週であった。さらに、母親のBMI、妊娠期間、および胎盤の重量など、胎児の成長に関係する指標で調整した多変量解析の結果において、胎児の大腿骨の長さは平均ポケット深さと、新生児の身長はBOP部位数の割合と有意な負の相関が認められ、妊婦の歯周病の状態と胎児の成長との間に何らかの関連のあることが示唆された。従来の研究では、歯周病が胎児の発育に関与するメカニズムが不明な点も多いため、今後はその解明に取り組む必要がある。DentalismNews &Topics岡山大大学院医歯薬学総合研究科森田 学 教授岡山大大学院医歯薬学総合研究科竹内 倫子 助教

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