Dentalism No.13
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1717主催する、第34回母子保健奨励賞に、秋田県横手市で開業の歯科医師・松野才さとしさん(松野歯科医院・院長)が選ばれた。松野さんは、市町村との連携により、2004年度より、フッ化物洗口を5歳児から小中学校にまで拡大。事故で亡くなった歯科医師・臼井和弘さん(厚生労働省から秋田県へ派遣)らと協力し、秋田県歯科医師会フッ素洗口特別委員として、永久歯の虫歯予防を目的とした「お口ブクブク大作戦」事業を実施してきた。と同時に、乳幼児のむし歯が全国最下位という状況の中、子どもの歯の健康は母親と密接に関連しているとの思いから、県が公費で実施している妊婦歯科検診なども行い、母子保健対策に幅広く尽力してきたのだ。当時、秋田県の12歳児の1人平均のむし歯の本数は、全国最下位レベル。秋田県内の幼稚園や保育所、小中学校に粘り強く働きかけ、危機感を共有し、様々な連携の中で、フッ化物洗口の実施率の向上を促した。フッ化物洗口を実施した地域では、12歳児のむし歯の本数が激減。2008年には全国ワーフッ化物洗口の実施向上で全国ワースト2位から脱却スト2位だった秋田県の12歳児のむし歯本数の軽減を後押しすると見られる数値もマークしている。フッ化物洗口といえば、全国に先駆けて学校等で集団フッ化物洗口を展開してきた新潟県のお家芸。なんと新潟県では、12歳児1人平均むし歯本数全国平均1・20本を大きく割り込み(0・68本)、12年連続で全国1位を獲得している。フッ化物洗口に遅れをとっている都道府県は、今回の松野才さんの受賞により、取り組みを見直すきっかけにしてみてはどうだろう。十文字町秋田県43.532.521.510.5132.992.462.282.191.961.311.781.671.591.53.572.5621.521.420.880.940.82141516171819202122230H16年11月保育所開始2.352.2H17年9月小学校開始■6年生ひとり平均むし歯本数の推移■秋田県のフッ化物洗口実施施設数と実施人数■フッ化物洗口実施の有無による小学校6年生の一人平均むし歯本数の比較洗口開始時期H15H16H17H18H19H20H21減少率(対H16年度比)東成瀬村(H16より実施)2.943.232.782.001.731.891.4156.3%旧増田町(H17より実施)1.722.531.812.302.000.951.1056.5%旧十文字町(H17より実施)2.562.352.162.001.531.420.8862.6%A市(未実施)※1.961.821.861.751.671.541.5216.5%O市(未実施)2.042.351.992.112.112.212.0911.1%全県平均2.191.961.811.781.671.591.5023.5%※秋田県の学校体育・健康教育資料集(秋田県教育委員会)より抜粋※旧増田町のデータは横手市増田地域局のデータより抜粋※旧十文字町のデータは松野歯科医院 松野才氏(学校歯科医師)のデータより抜粋※A市については、H23年度から実施平成24年3月末実施施設381,実施人数41,799人平成16,17年度より、フッ化物洗口を開始した東成瀬村、旧増田町、旧十文字町では、むし歯が大きく減少している。70161718192021222335040045030025020015010050025,00030,00035,00040,00045,00020,00015,00010,0005,000077115実施人数実施施設数275291381実施施設数実施人数1562211,5903,1574,30210,44918,60222,41222,87841,799■12歳児の一人平均むし歯本数(都道府県別)むし歯本数(本)全国洗口群新潟神奈川岐阜平成20年度平成22年度新潟県0.8本新潟県0.8本平均1.29本秋田県1.9本33221100むし歯本数(本)全国洗口群新潟神奈川岐阜愛知岡山広島埼玉静岡佐賀山形東京富山長野京都大阪山口香川岩手千葉滋賀兵庫鳥取愛媛群馬奈良和歌山高知栃木島根徳島長崎福岡茨城青森福島石川鹿児島山梨秋田宮崎福井熊本大分宮城三重北海道沖縄松野才(まつの・さとし)1961年秋田県出身。1980年新潟大学理学部入学、1982年3月同大退学。1983年新潟大学歯学部入学、1989年卒業。医療法人能代歯科医療会鈴木歯科を経て、1994年松野歯科医院開設、現在に至る。秋田県歯科医師会 公衆衛生理事NPO 法人日本むし歯予防フッ素推進会議 平成20年度 2.5本(全国46番)平成23年度 1.9本(全国39番)

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