Dentalism No.12
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10そんな中、CAD/CAMがソフト面でも改善され、切削加工技術の向上などによって高精度な修復物を効率的に製作できるようになってきたことや、審美的要求の高まりに応えるジルコニア素材の登場など、様々な開発が進んだことで、多くの臨床に取り入れられるようになりました。最近では、CAD/CAMシステムを用いたハイブリッド型コンポジットレジンの小臼歯補綴に対する先進医療としての保険適用や、インプラント治療におけるサージカルガイド、カスタムアバットメント、上部構造の制作などにも適用され、その応用範囲にも注目が集まっています。CAD/CAMが加速度的に普及したことにより、ネットワークの推進やシステムの互換性、規格の整備、材料の開発や教育プログラムの開発なども急務となしました。良質な歯科医療の提供のため――末瀬先生は、歯科医師として大学では客員教授の立場で臨床・教育に携わるとともに、歯科技工士専門学校、歯科衛生士専門学校の校長を務められ、さらに全国歯科技工士教育協議会会長を10年以上にわたって務めておられますが、そんな中で、日本歯科CAD/CAM学会の発足を、どのように位置づけていらっしゃいますか。末瀬 歯科用CAD/CAMは、1980年代の開発当初は、診療中に口腔内で直接光学印象して、その場でインレーを装着するというのが画期的でしたが、適合性が悪かったということもあり、しばらく普及してきませんでした。その一方で、歯科医師や技工士が繊細な技能によってハンドメイドで補綴物を作るということが行われてきましたが、製作者の知識や技能の差によって補綴物の仕上がりに差が出てしまうことが課題でもありました。Kazuhiko Suese日本歯科CAD/CAM学会 会長末瀬一彦歯科医療、歯科技工の現場において避けては通れないCAD/CAMの活用。DentalismTark デンタリズム・トーク歯科医療の現場でもデジタル化が進み、CT、マイクロスコープ、CAD/CAMは、三種の神器のように取りざたされている。昨年のIDSケルン国際デンタルショーでは、とりわけCAD/CAMが花盛りであった。おりしも、日本では2010年に日本歯科CAD/CAM学会が発足したばかり。今回は、同学会会長である末瀬一彦氏に、歯科医療現場におけるCAD/CAMの今後について話を伺った。撮影/岡 暁 取材・文/丹羽麻理Prole 末瀬一彦(すえせ・かずひこ)1951年奈良県出身。1976年大阪歯科大学卒業。1980年大阪歯科大学大学院修了。大阪歯科大学助手、講師を経て、1997年大阪歯科大学 客員教授、歯科技工士専門学校校長に就任。2008年より大阪歯科大学歯科衛生士専門学校校長も兼務。日本CAD/CAM学会会長 全国歯科技工士教育協議会会長 全国歯科衛生士教育協議会理事 日本歯科医用機器学会会長、日本歯科審美学会副会長、日本歯科技工学会副会長

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