Dentalism No.11
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20ポリリン3Dホワイトニングシステムを施術すると、歯質の表面のコーティングがなされ、網の目状のポリリン酸とPGが歯質内部まで浸透し、左写真のように、歯を磨く前に染め出ししても歯垢が付着していないため染め出されない。ホワイトニングをした上顎前歯のみほとんど着色しない現象が起きている。写真提供 愛知県春日井市 月見歯科院長 佐藤青児先生それにしても早いもので、柴先生にポリリンジェルのお話を伺ったのは3年前の上海のデンタルショーでしたね。当時は、「ポリリンジェルEX」と「ポリリンジェルWX」が発売されていましたが、ホワイトニングジェルは、まだ、開発されていなかったですよね。柴 そうですね、津田先生はレーザーとインプラントの分野でご活躍されていらして、再生医療にも大変興味をお持ちでしたので、その時は、ポリリン酸が骨や歯槽骨の再生などに使えるという話や、逆にその特性をインプラント等に応用できないだろうか、というようなお話をさせていただきました。私の研究は、生体の構成物質である高純度のポリリン酸を、短鎖、中鎖、長鎖に分離して、その有効性を引き出すものですが、私がスタンフォード大学のアーサーコーンバーグ先生(1959年ノーベル生理学・医学賞受賞)の下で研究をしていたこともあって、再生医療の話で盛り上がったのを覚えています。津田 柴先生が開発したポリリン酸は、長鎖、中鎖、短鎖に分離する技術の開発により、ポリリン酸の構造による効果、効能が明確になり、用途が広がったのですから、その功績は大きいですよ。私は、ポリリン酸は食品添加物としては知っていましたが、分離することにより、殺菌、育毛、骨再生など、多くの効果があると知り驚いています。その節は、研究用資料やサンプルなど、いろいろと提供頂きありがとうございました。最近の成果についても紹介いただけますか。柴 私が代表を務める『リジェンティス株式会社』は、ヘルスケア商品の開発と製造販売、新規医薬品や医療機器開発を行っている北海道大学発のベンチャー企業ですが、核となる技術は、組織再生促進効果をもつポリリン酸ナトリウムの医薬関連製品への応用です。ポリリン酸には人の細胞が持つ自己修復機能の一つをサポートし、壊れにくくするという機能がありますが、それを歯周病の治療薬として応用できないかと考えたのがポリリンシリーズの原点です。津田 最近は、ポリリン酸といえば育毛剤のほうでも随分と頑張っていますよね。柴 育毛剤には長鎖ポリリン酸を使っています。津田 ホワイトニングの方では、短鎖ポリリン酸の持つステイン除去と沈着防止効果を活用されていますよね。昨今では、日本でもホワイトニングが普及し、若い高校生や大学生から中高年の男女まで施術を希望されるケースが増えてきましたから実にタイムリーでした。ホワイトニングには、かなり前から取り込んできましたが、歯科医師として気がかりであったのは、脱灰により歯質を傷める事。また、術中の疼痛、術後の知覚過敏などの発症です。また、これに加えて白さが長期的に維持されないこと。ホワイトニングは、絶対にやらないと言っている友人の歯科医もいるほどです。私は、美しくなる為には多少の犠牲が必要なのだと、自分自身を納得させてきたが、何かこれに変わるいいものがないかと考えていました。柴 ポリリン酸を使ったホワイトニングでは、これまで歯科のホワイトニングに使われていた清掃剤や研磨剤、着色剤などは使われていないので歯を傷つけるおそれが低いのです。ポリリン酸は歯の表面を構成するアパタイトに対する親和性が大変高い物質で、ステイン等の汚れ成分よりも歯に結合する力が強いので、歯面の汚れを押しのけて、歯の表面に結合する性質があります。特に短鎖分割ポリリン酸は、通常のポリリン酸より強いマイナスの電荷をもち、その電荷密度が臨床症例 8分2回照射 24歳女性臨床症例 8分1回照射 28歳女性 (A3からA1へ)

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