Dentalism No.10
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11清水良晃1974年、神奈川県出身。調理師学校を出た後、赤坂の『楽亭』で8年間経験を積む。その間にワインについて学びソムリエとなる。独立後、2008年6月に築地の地下にひっそりと店を構える。2010年にはミシュランで一つ星を獲得。〆のご飯は天丼か天茶から選べる。いずれも小柱のみのかき揚げが使われる。天茶に使うほうじ茶は、お茶の先生から紹介された茶問屋でみつけた、緑茶に近い繊細で清新な味わい。最も良い状態で提供できるよう点前にも細心の注意が払われている。(しみず・よしあき)ずらりと並ぶ。クリュッグのグラン・キュヴェの値付けがフルボトルで23100円ということを見ても、いかに良心的な価格でワインが提供されているかが伺い知れるというもの。「グラスも口当たりの良い薄手のロブマイヤーを使っていらっしゃるし、ワイン好きには本当にたまらない。お医者様にはワイン好きも多いから、きっと喜んでいただけると思って」と裏地さん。「私は天ぷらに集中しているので、あまりワイン談義に参加できないのが残念ですが、皆さんに楽しんでいただけるのが一番です」と清水さん。コースは1種類ながらも、築地の間近で妥協のない仕入れを行い、季節ごとに旬の素材が楽しめる。その上、ワインとの無限の相性を楽しむことができる、こんな天ぷらは、まさしく『清壽』でしか味わえないのではないだろうか。穴子の天ぷらは天つゆにたっぷりの大根おろしを加えて味わえば、驚くほど赤ワインとの相性がよい。コースは1種類のみだが、季節によって用いられる素材や構成は異なる。お通しや天ぷらの合間に挟まれる小鉢もよいアクセントになっている。この日の先付は対馬の鰹のタタキ。火入れが絶妙の一品。天ぷら鍋として使用されているのは、熱伝導と保温性に優れた金色に輝く美しい砲金の鍋。何度も取り換えられる太白胡麻油はすっきりと澄み渡り、清水さんの技により天ぷらに素材の旨みが凝縮される。

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