Dentalism No.9
26/36

24 「生涯医療費」は歯の健康がカギ。定期ケアをする人ほど低い傾向に。永久歯の生えない子ども10人に1人。虫歯や歯周病などの原因にも。欠如が多い歯の位置と欠如率歯の定期検診を受け、きちんとケアをすると、年間の総医療費が低くなる傾向にあることが、トヨタ関連部品健康保険組合(豊田市)と豊田加茂歯科医師会の共同調査で分かった。両団体では歯の定期ケアをする人を増やし、医療費削減に役立ててほしいと呼び掛けている。検証によれば、歯科の定期検診を受けている人は、48歳までは総医療費が定期検診費用で年2万ほどプラスされて平均より高いが、49歳を過ぎると平均を下回る結果に。歯の健康と密接な関係がある生活習慣病などのリスクが下がることも要因の一つと考えられる。さらに65歳を過ぎると総医療費平均が35万円に対し、定期受診の人は20万円日本小児歯科学会が「永久歯のない子ども」を調査したところ、7歳以上の子ども1 5 5 44人のうち、1割以上の1 5 68人に永久歯の先天欠如があることが分かった。永久歯の先天欠如は、1、2本の場合が多い。歯が生えないということは歯の芽である「歯胚」がないということ。乳歯から永久歯に生え代わる頃、歯胚の発育段階の開始期から増殖期に何らかの異常があると歯が形成されなくなると言われている。しかし明確な原因が分からないため、予防できないのが現状だ。永久歯が全部生えそろわないと、かみ合わせの異常など、さ以下とその差がだんだん広がっていく。組合は「歯が悪いと食事が偏ったり、歯並びが悪くなったりする。それが糖尿病や肩凝り、骨粗しょう症などを招き、体全体の健康に影響を与える」と分析。歯が健康であれば医療費も下がり、歯科の費用を含めても「生涯医療費」が低くなると結論づけた。歯の寿命をのばすことは、健康で明るく元気に過ごせる健康寿命をのばすことにつながる。平均寿命が延びる日本においては、歯と全身の健康のこの深い関わりに、もっと関心を高めていきたいところだ。歯は健康の窓口であることを意識し、より効果的な定期ケアを実践していきたい。まざまな悪影響が生じる可能性が高い。かみ合わせを正常にするのに、子どものうちに歯並びを整えたり、大人になってインプラント治療をしたりするなど、専門治療が必要になる。担当した鹿児島大学の山崎要一教授は「治療の多くは自費診療が必要なうえ、治療ができる専門知識をもった歯科医師も少ない」と話す。現代人の健康を守るためにも、乳幼児期からの歯と口の健康への意識が不可欠だと言えよう。歯が欠如しているとかみ合わせが悪くなり、虫歯や歯周病などの原因となり易いことを警鐘していきたい。日本小児歯科学会調べ3.26%1.60%2.21%2.84%第2小臼歯側切歯左右下あご総医療費年間医療費(万円)*35歳以上の組合員52,596人の医療費と受診歴のデータを分析。歯科医院で年2回以上、定期ケアを行っている602人を抽出し、総医療費を調べた。鹿児島大学大学院医歯学総合研究科小児歯科学分野山崎要一教授50101520253035404550(歳)3545556548歳65歳でその差 15万円!定期ケアを行なっている人一般平均

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です