Dentalism No.9
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16日吉歯科診療所では患者ごとに担当の歯科衛生士がつき、PMTC(歯のクリーニング)やSRP(歯石除去)などを行いながら、長期的に口腔内の管理を行っている。院長のメインテナンス風景。んから、診療所内に掲示してあるのです。――今回伺って驚いたのは、診療所の規模の大きさです。外側からは2軒の診療所が建っているように見えますね。熊谷 それは成人と小児の診療室を院内で明確に分けているからです。建物自体は中で繋がっているのですが、成人と小児では入口も待合室も別々です。現在日吉歯科には全て個室の22の診療室があり、そのうちメインテナンス専用の部屋が14室です。最近、米国で補綴と歯周治療の専門医資格を得た2人の歯科医が模な診療所になったのです。確かに運営してゆく大変さはありますが、結局患者さんたちが支えてくれています。診療所への投資も半端ではありませんが、日吉歯科の掲げた目標達成のためですから、惜しいと思ったことはありません。設備や診療システムには自信を持っています。――沢山の歯科衛生士さんが勤めていらっしゃいますが、皆さん生き生きと仕事をなさっているのが印象的でした。熊谷 日吉歯科のようにメインテナンスを土台にした歯科医療を実践すると、歯科衛生士の存在が大変重要になります。これまで歯科衛生士は歯科医師が行う治療のアシスタント業務が主体のことが多かったと思いますが、ここでは多くの衛生士がメインテナンス業務に専念しています。一人の衛生士が500名から800名の担当患者を持っていますから、患者さんがちゃんと来てくれるとアポイントは常にいっぱいです。日吉歯科には一日約200人の患者さんが来院しますが、そのうちの65%がメインテナンスの患者さんです。大人でも子どもでも、バイオフィルムの破壊と除去やリスクコントロールを徹底することでむし歯や歯周病を防ぐことは十分可能です。これがプロフェッショナルケアです。もちろんホームケアも大切ですから、必要に応じてきちんと指導もしています。衛生士以外のスタッフも含め、診療所全体が総合力として十分に機能していることが大切で、それぞれが自分の役割をしっかり理解しているので、生き生きと仕事をしているのだと思います。――メインテナンスで歯科医院へ通院している人は全国平均で2%という数字があるようですが、日吉歯科の65%は、驚異的な数字ですね。それが患者さんのカリエスフリー率の高さや欠損歯数の低下に結びついているのでしょうか。熊谷 これまでの歯科医療はむし歯で穴があいたり、歯周病が進行してから始まる医療でした。しかし、むし歯や歯周病はその発症のプロセスが十分に解明され、発症をかなりの確率で阻止できる病気です。そうした医学の進歩をきちんと踏まえた医療システムに軌道修正することは医療者としては当たり前のことです。常に最新の科学を学び続け、自分たちの行って戻ってきたので、彼らの専門性を生かせる環境を整えることも含めて、9月初旬に更に5部屋増設します。スタッフは歯科医師が11名、歯科衛生士が22名、助手3名、技工士5名、受付5名で合計46名です。――まるで歯科の総合病院ですね。維持管理も大変ではないですか。熊谷 大所帯ですからね。でも、31年前の開業当初はたった4室の診療室から始まりました。診療所の取り組みを理解してくれた患者さんが自分の健康を維持するために進んでメインテナンスを受け入れてくれたおかげで、こんな大規▲小児滅菌消毒室▲本院 滅菌消毒室左上/院長診療室 右上/技工室 左下/本院待ち合い室ロビー 右下/メインテナンスの待ち合い室▶院長のメインテナンス風景

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