Dentalism No.7
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―県別に見ると、人口あたりの歯科医院数や専門医の数に、随分と差があるように思います。ということは、提供される医療にも差が出てくるのでしょうか。船越 日本歯科医学学会の江藤会長の話によれば、歯学部のある29の大学がある県に、歯科医師の人口の約7割、約6万人が集中していて、その中に7~8割の専門医がいるということでした。同じ保険治療でも、技術の差によって提供できるものが異なるというのは現実にあるでしょうし、県によってむらがあるかも知れませんね。―だから評判の高い歯科医院には全国から患者さんが集るのですね。先生のところでは、どの辺から研修や治療に? 船越 治療は遠いところでは、一時、山形から通って来られた方がいらっしゃいました。東京から紹介でいらっしゃる方も多いです。でも患者さんの様々な負担を考えると、嬉しいと思う反面、やはり申し訳ない。できれば身近な歯科医院に通えるに越したことはない。 研修には、北は北海道から。学生と違って同業の方に教えるというのは、知識や技術レベルも差がありますし、いろいろと難しい点がありますが、我々も随分と勉強になります。―アメリカでは、インディアナ大学で准教授として教鞭を?船越 大学にいたときに教育って面白いなぁと思いましたね。むこうでは、学びながら臨床の経験もかなり積めます。日本の大学でも学ぶべき点は多いと思いますね。でもやはり臨床も好きで、日本に戻り開業したわけです。歯科医師というのは患者さんをしっかり治療することによって、喜びを分かち合える、やりがいのある仕事だと思いますね。 しかも、歯周治療は一人の患者さんと長いお付き合いになる。中には家族ぐるみで30年来の患者さんもいて、そういう交流も楽しみの一つです。―今、海外から依頼を受けて、教本の一部を執筆されているそうですね。船越 歯槽骨の再生、歯槽骨の増大のために、次世代の細胞遮断膜を使って、患者さんの負担を減らしながら効果を上げようというもので、2002年ぐらいから始めて、今いい結果が出始めています。 最初に発表したのが2005年。アメリカのインプラント学会でアクセプトされ、3年前、ニューヨークで開催されたワールドシンポジウムでも論文がまたアクセプトされました。今年の5月下旬には、エストニアで開催されたインプラントの学会でも発表しました。エストニアに行くことになったのは、ニューヨークで僕の論文を聞いた人から誘いを受けて。ある日突然メールが入ったのですが、最初は冗談かと思いましたよ(笑) でもそうやって、だんだん我々がやっている仕事が認められてきたということは、とても喜ばしいことです。歯科医師が10人(研修医含む)、歯科衛生士が10人、そのほか歯科技工士、受付、滅菌スタッフ総勢25名が在籍。同フロアにある研修室の片隅が、院長のデスクワークスペース。スタッフからの確認事項にも速やかに対応。デジタル化される前の大量のスライドはCT室を内包した書庫にストックされている。10

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